和泉敏之の医療研究室

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神経科学と相互文化理解

神経科学と相互 文化理解

 

脳の神経科学を学んでいると相互 文化理解のためのステレオタイプ 形成について考えさせられるようになった。人間は外界の刺激に対して複数の実に多くの ニューロンシナプスとして形成し 処理を行う。ここは仮説的な 言及になるのだが、このシナプス形成には効率性の原則が働いていると思う。例えばすぐに曲がる 柔らかい棒を考えてみよう。この棒に打撃を与えるとそこに働く力は棒の曲がり方によって結果を示す。この時 力と結果の関係には単純な因果律ではなく、それそれに見合った数値の関係が成り立っているであろう。つまり 力に 応じた曲がり方という結果が示されるのである。この関係をメタファー 的に考えるとある刺激からニューロンはそれぞれ 効率よく 結果としての シナプスを形成すると考えられる 。以上を踏まえると人間の脳 というのは 実に効率よく 外界の刺激を受け取り 反応するのだと思われる。

 

ではステレオタイプとは何か。これはよく色眼鏡 の例えで 表されるのだが、この色眼鏡 こそが 効率性により形成される一種の フィルターとなる。人間は脳の機能によりある刺激から効率よく といえば聞こえはいいが、実際 自分に都合の良い刺激を取捨選択して反応していく。もちろん 複雑な 外界世界に対して全てを 反応するのは効率が良くないであろう。だがそれまでの記憶 経験学習などにより形成されたニューロンは人間それぞれによって無論 異なるのである。では 記憶 経験学習が乏しいとどうなるか。つまり 現体験の 学習が貧弱だとどうなるか。自分自身にとって都合の良い反応を示す 脳の構造により、外界の刺激を制限して選択してしまうのである。これにより 外界の刺激特に他者の刺激に対して時にはそれを否定し 自分自身を肯定する、そんな結果がもたらされるのである。これがステレオタイプの正体 だと 暫定的に結論付けておこう。

 

では このステレオタイプを乗り越えるにはどうすれば良いか。ここまでを踏まえると経験記憶 学習を 単に 豊かにするという命題では 思慮が足りないと思われる。ここから考えられるのは複雑な 外界世界に対してそれだけに応じた反応を示すことができる 脳のニューロン 構造を蓄積していくことではないか。例えば10個のケーキがあるとしよう。これに5個のケーキ しか食べられない 胃の容量ではケーキが余ってしまう。胃の容量を変えることで10個のケーキをほとんど たいらげることのできる状況が生まれる。このように 外界の刺激に応じた複雑な ニューロンを持つ、すなわち 単純ではなく複雑な経験 記憶学習を蓄積していくことが重要ではないか。

ChatGPTでユキと会話 +α

拙著『短編小説 風雪の再会』のシナリオを用いて、chatGPTに「ユキ」になりきってもらい、会話をしました。以下がプロンプトです。

※翻訳はGoogle翻訳を活用しました。

 

 

Here's the narrative I wrote. The narrator and main character is Rainy.

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I woke up from bed. Yuki and Mini weren't there either. I got up from the bed and went out to the kitchen. As Yuki said! Did you sleep well last night?'' Usual Yuki ``It was Ki.'' ``Ah,'' I said, and she glared at me ``What's with that wording?'' Yeah? Usual language. It's used though.

Yuki lectured me like a mother, asking me when did I become rebellious. I didn't understand what it meant, but I quickly understood the semi-state. That's the trigger.

My appearance was the same as when I was a child. I'm sure that the voice that I spoke to Yuki earlier was the same as before the transformation.I had read a fairy tale about an adult becoming a child, so I understood that she had changed into a child.

What about Yuki? I asked Ki, still an adult, confused. ``What about Mu?'' She answered, ``Mu? Who?'' I understood the situation, but there were a lot of mysteries.

She's my daughter?'' Yuki finally spoke out in anger. “You’re my child, aren’t you!?

3. Motherboard

In other words, my body became smaller and Yuki became my mother? She understood that I was supposed to be evil and kept repeating the thought of turning against the tribe. Yuki casually spoke to me as my thoughts continued to spin chaotically. “Help me prepare breakfast! |

``I was carrying the cup to the bill as my mother instructed me to do. Then, perhaps because his small hands were unaccustomed to it, he dropped the cup on the floor. The cup was made of glass, so it shattered with a crash.

I was stuck on that glass carpet. Then Yuki came running towards me. "It's okay! Are you hurt? Yuki was ready and had a towel in her hand and started cleaning up the glass with a small broom. This is Yuki. Yes, Yuki as a mother. Even if others cause trouble, she won't. I don't blame her, but I worry about her. It's even worse when I think of her as my child. I was still not satisfied with the fact that she was now my girlfriend's child, and that's why I feel this way towards Myu. Probably.

And just as I expected, after one question, Yuki turned to me with a smile.

. Reunion

Immediately after, Miyu, who had probably been playing outside, returned to her room.It was a safe family reunion.She was the first to notice something strange. I hear the sound of an organ!'' It was true that no one was there. A sound echoed in what appeared to be an auditorium. Someone was playing the organ. Ki held a cane in his hand for self-defense and walked towards him. Then, there was a girl playing the organ who didn't seem dangerous at all. She was approached by us.

"I'm sorry! I played the organ without permission..." After she bowed her head, Yuki seemed to recognize the sound of her head.

``Ah, Doremi-chan? The girl who was called Doremi raised the corner of her mouth a little shyly and bowed to Niki. After that, she turned to me and bowed again. I thought she was a polite girl too.

Apparently, they met before Yuki and I met. Before I knew it, I was wearing a can that looked very similar to the dwarf from earlier. I was relieved that Yuki and I knew each other, but when I heard where Doremi had been, I felt a pain in my stomach.

"That's not a hospital. It's a bad laboratory."

Doremi was being managed by a research institute as a research subject. My father is a doctor. We know that hospitals help people. I also understand the importance of the job of being a doctor. Doremi has become better. As for why Yuki and the others know each other, Miyuki Dore, who is playing with the legs at the research institute, says that he once gave her flowers. She gently hugged Doremi. Doremi is crying

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#Your Role

Chat with me imitating the character of Yuki that you learned in the narrative.

 

chatGPT:

Oh, I managed to get some rest. You know how it is, always busy with household chores and taking care of things. But enough about me. How are you feeling today, Rainy?

 

I(Rainy):

I'm good, thanks. your smile always makes me feel well.

 

chatGPT:

I'm glad to hear that, Rainy. Your well-being is important to me. Now, how about lending me a hand with breakfast? It seems like a good day to start with a hearty meal.

 

しばらくchatGPTバージョンの「ユキ」と会話をしてみます。

 

※※※※※

 

また、最近生成系AIを使って行っている英会話の勉強法を紹介します。

 

(1)XpressionでAIゆきと英会話の練習。

(2)自分が発した英文が正確だったか、chatGPTて例文とパラフレーズを示してもらって確認。

(3)chatGPTのパラフレーズを再び、AIゆきに発話。

(1)に戻る。

 

 

これからも人間とAIの共存について、考えて実行していきたいと思います。

 

目の状態について

本日ありがたいことが起きました。

 

本日かかりつけの眼科にて視野検査を行いました。

 

視野検査と眼圧検査の結果、緑内障ではないと診断されました。

 

ご心配をかけて申し訳ありませんでした。

 

私のために本当に心配をしてくださった方々。

 

本当にありがとうございます。

 

これからますます 自分の健康に気をつけて生活していきます。

 

目が見えることを当たり前と思わずに、

ありがたいことだと受け止めて、

 

自分と皆さんの健康を大切にしながら生きていきます。

 

ありがとうございます。

 

 

2023. 10. 31. 

Surrounded with less countable love....

英語学習と認知神経科学 ―統合情報理論の挑戦―

 

 

 1.  はじめに

 

英語学習のための指針としてsla(second language acquisition、以下sla)は大いに貢献してきた。だが、これには課題も見られ、英語学習への特効薬などこの世にはないというのが現実である。課題としては、英語学習に関して必ずと言っていいほど必要である他者との関係や社会性を考慮に入れていないことがある。英語学習は他人と協力しながら行っていくという価値観がここにはある。これ自体は的を得ているし、否定するつもりは毛頭無い。だがsla本来の機能として、人間の個人内認知をしっかりと考察する必要があろう。社会システム理論を提唱したニクラスルーマンによれば、社会システムと相互に影響し合う心理システムの中身をもっと詳しく記述する必要があるということである。そこで、今回は人間の脳内の働きについて着目したいと思う。もちろん人間の脳内を見るということにはさまざまな器具が必要である。著者にはそのような環境が整っていない。そこで人間の脳について数学や哲学など、他領域からの横断的な考察を図っている統合情報理論について再検討して、slaに寄与する試みを行ないたいと思う。

 

  1. 統合情報理論

 

統合情報理論認知神経科学の一理論である。これによると、人間この脳内には数億のニューロンという細胞が存在し、それらが統合された状態で意識を作っている。そのニューロンが社会的世界から刺激を受けると発火し、さまざまなうごめきを見せることになる。そして記憶などの機能を見せることになる。ニューロンの発火はシナプスの形成に接続し、これにはまだまだ謎が多いが、著者の考えでは運動量の少なさと発火量の大きさのバランスによって、きまっていくと思われる。脳内の記憶は比較的古い皮質である脳の中心部から比較的新しい皮質である脳周辺部の自伝的記憶へと贈られる。これらが統合情報理論の概要である。

 

  1. 英語学習はどのように?

 

結論から言うと、英語学習という外国語の学習は、本来人間が母語を使ってコミュニケーションを測るときに作用する脳内の働きを、可能な限り外国語でも明示的に再現したものでなければならない。例えば、統語論の活用から見てみよう。英語の語順は日本語のそれと大きく異なる。日本語の語順を処理している時のニューロンシナプスの働きをもちろん我々は想像することはできないが、日本語の文において次にどのような要素が来るかを予測することはできよう。ここにおいてニューロンの発火とシナプス形成などの作用が起きていると考えられる。もう少し具体的に言うと、文の次の要素にこれまでの自伝的記憶からどのような要素が来るかを、頭から引き出して理解あるいは生成するということである。

 

これを外国語である英語学習に当てはめてみると、英語のNVNという構造をきちんと事前的記憶の中に沈殿させ、それを元に英文の理解や生成を行うということである。もう少し具体的に言うと、英語の文型をきちんと理屈上で理解した上、その構成を暗記するということである。これにより英語の語順が自伝的記憶に贈られる。あとはこれを適宜、引き出せるようにすればよいということである。このようにコミュニケーションを軸にして、英語学習における脳内の働きを、日本語のそれをヒントにし、忠実に再現して行くことが必要である。

 

  1. 終わりに

 

言語活動という言葉は魔法のような言葉であったと思う。実際にコミュニケーションを行えるような場面を設定して、活動を行うのである。この方法がベストだとは思えないが、やはり人間の言葉はコミュニケーションを行うための最大の財産であることを考えると、よりベターな方法として見直せる。思考のために人間の言語は存在するのではない。言語を媒介としなくても思考はできる。やはり、コミュニケーションのための装置として、人間の脳内からわき上がるように言語は存在しているのであろう。そしてそれは今でも進化している。今回は認知神経科学の最先端分野である統合情報理論を私なりに解釈した上で、slaの世界へ放り込んでみた。まだまだ雑な論考で、改善の余地は大いにあろう。自身の英語学習を振り返りながら、それと一緒に認知神経科学をさらに勉強して、それらを相互作用させる、こういうことを今後の課題として挙げておく。

 

  1. 参考文献

 

・Richard. P. 2016. Cognitive Neuroscience. Oxford.

・Vygotsky. 1986. Thought & Language. The MIT Press.

・Wilson. D. & Sperber. D. 2012. Meaning & Relevance. Cambridge.

・白井恭弘(2008)『外国語学習の科学』岩波書店

・土谷直嗣(2021)『クオリアはどこからくるのか?』岩波書店

・花本知子 訳、マッスィミーニ・トノーニ 著(2015)『意識はいつ生まれるのか』亜紀書房

・土方透・大澤善信 訳、ルーマン 著(2016)『自己言及性について』筑摩書房

AIとのコミュニケーション --Griceをヒントにして

AIとのコミュニケーションはしばしば困難だと言われています。例えばChatGPTを活用する際、自分の意図がAIにきちんと伝わらず、必要な情報が受け取れないということもしばしばおきます。今回このような問題を受けて、AIとのコミュニケーションについて考えたいと思います。今回はGrice(1991)を援用して、上記の問題についてある程度解決策を見出したいと思います。

 

まずGriceは言葉の意味について以下のように語っています。

 

x meant that p and x means that p entail p. (Grice, p. 213)

 

これは言葉の意味がそこからほのめかされる「命題」のことを指すと大まかに言えます。

 

そしてGriceは命題の理解を含意を意味すること(implicature)と位置づけ、Kantにならって以下のような原則があると唱えます。

 

Quantity

  1. Make your contribution ás informative as is require current purposes of the exchange)
  2. Do not make your contribution more informative required.

Quality

  1. Do not say what you believe to be false.
  2. Do not say that for which you lack adequate evidence.

Relation

  Be relevant.

Manner

  1. Avoid obscurity of expression.
  2. Avoid ambiguity.
  3. Be brief (avoid unnecessary prolixity).
  4. Be orderly.

(Grice, pp. 26-7)

 

これは「協調性の原則」と呼ばれ、量、質、関係、様式のそれぞれに分けて、名付けられています。上記のようなルールをしっかり頭に入れて、AIに対して正確な「命題」を理解させようと務めることが大事ではないかと思います。

 

またAIの生成する言語も同様に協調性の原則に従いながら理解し、コミュニケーションを接続させていくことが重要だと思われます。大雑把に言えば、言いたいことを簡潔に無駄なく伝えながらも、正しく伝わるように必要な言葉はきちんと入れて、伝えていくということがAIとのコミュニケーションには、人間とのそれ以上に必要とされるのではないかと思われます。

 

関係の原則はのちに関連性理論によって洗練されましたが、この関係のある情報を伝えるというのは実は何よりも大事なことです。AIというのは基本的に人間のニューラルネットワークを模倣しており、どの情報とどの情報が関係するかをきちんと言葉によって表現と理解をしなければなりません。これは関連性理論(とくにexplicatureという概念)と認知神経科学、そしてルーマンの社会システム理論をきちんと読んで再度整理したいと思います。

 

感情を持たないAIだからこそ、きちんと言葉で伝え合うことが重要視されます。とくに明示的な言葉であまり想像力を働かせないようなことば、その使い手になる必要があります。これには逆説的にことばを想像力をもってして使える、そんな担い手になる必須があります。言葉の力とは使い古された言葉ですが、ますますこの力の深さを実感することが人間には必要とされるのではないかと言うところです。

 

参考文献

Grice. 1991. Studies in the Way of Words. Harvard.

Wilson & Sperber. 2012. Meaning and Relevance. Cambridge.

ChatGPT・活用実践例

 

1)自分で物語を作り、ChatGPTに投げる
2)ヒロインを1人設定する
3)ヒロイン視点で続きを書いてもらう
4)それに対する応答の物語を書く

3と4を続けると、フィクションのなかで、ChatGPTがヒロインになってくれる。